東京高校受験主義・東田高志さんの『「中学受験」をするか迷ったら最初に知ってほしいこと 4万人が支持する塾講師が伝えたい「戦略的高校受験」のすすめ』を読みました。
東田さんの本は初めてです。
うちの小6の息子はいわゆる『発達グレー児』で、月に1回程度児童精神科の病院へ通院しています。
授業時間中に座っていられないというわけではないんですが、直情径行があり黙っていることが苦手です。
一応、WISC 検査で IQ を測ってもらったときには、全体で121、高いところだと127とのことだったので、学力に問題があるわけではありません。
なので、近くの公立の中学校だと彼には合わないかな…と思い、5年生を少し過ぎたあたりから中学受験を考えていました。
しかし。
成績があまり伸びないのはともかく、やっぱりなんだかんだで勉強を嫌がっていました。
そして、学校で何度も問題を起こしてしまいました。
クラスメイトに手を出してしまうんですね…。
相手からなにかちょっかいを出されたり注意をされたりすると、どうにも抑えがきかなくなって必要以上に反撃をしてしまうようです。
投薬はしていて、幼いときよりもだいぶ衝動性は収まってきた…と思っていたのですが…。
で、仮にこのまま中学受験をするとして、がんばって仮に受かったとして。
通い始めた中学校で問題を起こして退学になったら。
そう考えたらなんだか虚しくなって、中学受験をやめることにしました。
本人も、親が「中学受験してみる?」と聞いたから「うん」と言ったという程度で、どうしても行きたい中学校があるというわけではないようなので…。
塾をやめたら少し気持ちに余裕が出てきたようです。
ダラダラしていますけどね…。
私も夫も東京の出身ではないので、東京の学校についてはほとんど知らない状態でした。
特に、先日久しぶりにあった妹とも話していたんですが、「東京の人はほとんど中学受験をして私立の学校に行っている」くらい思っていたよね…と。
実際には、当たり前ですがそんなこともなくて。
ちょっと視野狭窄になっていたような気がします。
私立の中学校のことばかり調べていたので、公立の高校についてはほとんど情報がない状態でした。
でも、改めて公立の高校について調べてみたら、私が住んでいる場所の近くにもかなりたくさんあって…。
考えてみれば当たり前なんですけどね、本当に考えられていなかったなーって。
今回この本を読んで、本当に驚くほどためになりました。
本当におもしろかったです。
読んで良かったです。
中学受験をさせようと決めたときから『都立の高校受験』という選択肢がまったく亡くなってしまっていたので、あまりちゃんと調べずに受験勉強を課してしまったことはとても申し訳なく思っています。
あとは、うちは小6男子の下に小1女子もいるんですが、やっぱり私立の中高に子供2人入れるとなると、最低年収1200万ぐらいになってしまうし、塾代とかもろもろも結構かかるとのこと。
私も働いているのでなんとかなるとは思いますが、それでも楽な生活ではありませんね…。
「そのうち留学もさせたいな」なんて考えると、私立の学校だとその費用だけでトータル1000万ぐらいかかってしまうことも多いらしいです。
いやー…すごいですね。
それを考えると、「都立の高校に入れる」という選択肢がすごく現実的に思えました。
私立の学校で1000万円ぐらいかかる。留学費用が、都立の高校だといろいろ補助も出て80万ぐらいで抑えられる可能性もあるらしくて。
それは本当に目から鱗でした…。
一番気になっていたのは、やっぱり『内申点』の話です。
漫画『二月の勝者』やさまざまな雑誌・ウェブサイトなどを見て、「内申点が取れないと公立の高校は難しい」みたいな先入観が育てられてしまっていました。
正直、私自身は内申点がかなりいいタイプの生徒だったんですね。
部活の成績はものすごく良かったですし(陸上で IH に2回出ました)、成績もまぁ悪くなかったですし、いわゆるそれなりに『いい子ちゃん』だったので、公立向きの生徒でした。
実際、小学校から大学まで公立の学校でしたし。
うちの息子は、宿題を忘れる、やっても持っていくのを忘れる、授業中大きな独り言を言うなどがあるので、どう考えても先生に好かれるタイプの生徒ではない…。
だから、中学受験を辞めることにして、内申点が絶望的だったら、やっぱり高校に行けないんじゃないか…と、とても不安に思っていました。
ですが、私が恐れていたほどひどいことにはなっていないみたいです。
今は『絶対評価』がかなり浸透してきているから、「5を○人、4を○人…としなきゃいけない」みたいなことがあまりないらしくて。
本当に勉強を理解している子なのであれば、5をつけてくれてらしいです。
『やる気』みたいな曖昧な指標は内申点の加味する要素からは外されているみたいで、授業中まったく発言してなかったとしても、それでマイナスと見られることがなくなっているとのこと。
もちろんちゃんと提出物を出さなきゃいけないというのはありますが。
まー、それがうちの息子にはちょっときつそうなこともあるけど、「期限までに物を提出」は大人になったらやらなきゃいけないことだから、訓練だと思ってやらせるしかないですね。
『学習コーチング』という方式の塾があることを初めて知りました。
金額としては意外と高いんですが、それをなんとかいい方法で代用できないかなーと考え中です。
あと、私の出身校は宮城県の高校なんですが、うちの高校の話がちょこっとでてきてびっくりしました。
うちの高校、もともと県立の女子高だったんですが、何年か前に共学になって中高一貫校になったらしいんですよね…。
共学になったばかりの頃は「よくも共学にしやがって」と怒っていたんですが、まーそういう時代なんでしょうね。
『都立の高校の受験』というのは今までまったく考えなかった選択肢だったので、本当にすごく勉強になりました。
うちの息子、問題を起こしたあとは小学校に行っていないので、家で比較的ヒマしているんですよね。
塾もやめてしまったので、そのやめた塾のテキストで少しは勉強しているみたいなんですが、それでもまーゴロゴロしています。
なので、少し中学の先取りをさせて、あとは英語への抵抗をなくすために『Duolingo』をやらせてみました。
意外と気に入ったみたいで、ちゃんと(ほぼ)毎日やっているのは偉いなと思いました。
まー、「精神年齢の幼い子には中学受験は向かない」というのは知っていたので、やっぱり押し付けてしまった形になって申し訳なかったなと反省しています。
中学3年間で少し脳が成長してくれれば、高校受験に対応できるようになるかな…との期待を込めて。
まぁ、だめだったとしてもそれなりになんとか道を見つけて生きていくしかないんですけどね。
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