星友啓さんの『脳を活かすスマホ術 スタンフォード哲学博士が教える知的活用法』を読みました。
星さんの本は初めてです。
最近は『スマホの害』が叫ばれていて、「いかにスマホを使わないか・使わせないか」みたいな子育て方法が溢れていますよね…。
とは言っても、今の時代100%なくすのは、とてもじゃないけど無理です。
生活の根幹にすでに入り込んできてしまっていますからね…。
「だったらどうすればいいのかな」ってちょっと思っていたので、今回の本を読めてすごく良かったなと思いました。
正直「よく言ってくれました!!!」と思うところがいくつもありました。
例えば、著者の星さんは幼い頃かなりのゲーマーだったようですけど、それでも東大に行ったと言っています。
…私もそれは思っていました。
私自身は東大に行けるほど頭が良かったわけじゃないですけど、一応高3の8月まで部活をやっていて、浪人せずに公立の大学に入りました。
私の学生時代は、「いかにゲームを長い時間やるか」ということに、照準を合わせ続けていました。
親に「ゲーム禁止」と言われることは絶対に避けたかったので、母に「とりあえず、中学は運動部に入った方がいいよ」と言われたら入りました。
成績は絶対に落とさないようにしていました。
宿題も、言われる前にやっていました。
部活から帰ってきて眠くて勉強ができない時は、次の朝5時に起きて宿題やって予習やって、その後7時までゲームをやるという生活を続けていました。
(朝起こしに来た母が、私がゲームをやっているのを見てびっくりするところまでがワンセット)
とにかくそういう『目的』があったから、その『目標』としてメリハリをつけて勉強することもできたと思っています。
私は中高6年間人並み以上に部活をやっていたので、「部活をずっとやってきたから、『集中力』はその賜物でしょ」と周りから思われていたんですが、多分ゲームをめちゃめちゃやっていたというのも少なからず影響があったんじゃないかなって、自分では思っています。
集中は、ゲームをやる時間を最大化するための努力でした。
今の時代だと、やっぱりスマホ・タブレット、要するに『ディスプレイを眺めている時間が長いということ』イコール『悪』みたいな感じですごく言われてしまっているので、「それは何だかな…」とずっとモヤモヤしていました。
新しい技術ができたら、それが悪者としてやり玉にあげられるというのは常にあることですよねー。
それこそゲームだったりテレビだったりインターネットだったり。
昔々、『本』は害悪だから読んではいけないと言われていたそうです。
まー、大人の事情とか利権とか、いろいろ絡んできている部分もあるんでしょうけど。
これからの時代、スマホなしで生活していく方が多分難しくなるでしょうね。
だって、その技術自体は本当に素晴らしいもので、むしろ使えない人のほうが時代に取り残される様になるでしょうから。
「悪い使い方をしない」「いい使い方をしていけるようにする」という方が建設的だなと常々思っていました。
なので、この本は本当に読んで良かったなと思います。
例え、確証バイアスだったとしてもね。
精神科医の樺沢先生がおっしゃっているとおり、インプットとアウトプットの比率『3:7』を目指すことも大事だなと思います。
YouTube を漫然と見ているよりは、ゲームを「どうしたらクリアできるか」と考えてやった方がいいっていうのにもすごく頷けました。
『タイパ』という観点からも、要約をざっと読んでから中身を確認するとか、そういう使い方をすれば効率も上がると思いました。
それに、よく論争に上がる「手書きとタイピングどちらがいいか」問題にも、この本の中ではひとつの答えが出ていたので、それも納得できるなと思っています。
…要するに、何でもそうだと思うんですけど、やっぱり使い方次第なんだな、と。
それこそ、指だけ動かして暇つぶしできちゃうようなショート動画を見るよりは、考えて自分で何か発信をしたり、何かを作ったりという使い方をしていけるように、子供たちには言っていきたいなと思いました。
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