大沢在昌さんの『無間人形 新宿鮫4』を読みました。
Audible です。
新宿鮫シリーズはちょっと前に Kindle Unlimited で
1~3が対象になっていたことがありました。
それで3まで読んでいたので、今回はその続きの4を読ませてもらいました。
私の父が茗荷谷で単身赴任をしていたときに
部屋にあった『新宿鮫』を読んだことがありました。
それで面白かったなぁ、っていうのがきっかけです。
『なみだ坂診療所』同様、父つながりな感じです。
主人公の鮫島はキャリアにも関わらずはみ出しものとして
警察内部では厄介者扱いされています。
新宿署では生活安全課に所属し、覚醒剤や銃などの取締しています。
彼には晶(しょう)という年下の彼女がいて、
彼女は『フーズハニィ』というロックバンドのボーカルをしています。
『新宿鮫1(便宜上)』で出会い、鮫島が彼女の命を救い、
そこから交際が始まっています。
晶は少しずつ売れてきており、それがきっかけで鮫島との間にも少しずつ溝ができています…。
その他、鮫島の上司の桃井、鑑識の藪などの協力を得ながら、
鮫島は日々の任務に当たっています。
今回の『無間人形』は覚醒剤の話。
新宿で若者たちに少しずつ広まりつつある『アイスキャンディ』という錠剤。
「シャブはダサい」と言って敬遠する若者にも、
錠剤の形であれば浸透するだろうという読みが当たり、
1錠500円程度という破格の値段も手伝って流行りだしています。
麻薬取締官と警察官の違い、巨大な財閥が牛耳る地方の実態など、
普通に平和に生活している私からは遠い世界ですが…。
勉強になります(笑)。その知識、使うことがないことを祈りますが。
にしても、鮫島さんはいつもギリギリな感じで本当に大変。
警察官って、こんなの毎日大変なんですか…?
『ハコヅメ』も好きで全巻持っているんですが、
本当に毎回毎回いろんなことが起きますよね…。
ハコヅメは主に交番で、新宿鮫は警察署なので毛色は違うし、
『大変』な方向性も違いますけど…。
どっちも創作、と言われるとそれまでですが…。
作者の大沢さんは、この無間人形で直木賞を受賞されたみたいですね。
確かに面白かったです。
後半『アイスキャンディ』を服用しながら行動する人物の描写が
気持ち悪くてすごかったです…。
以前見た、『日本で一番悪い奴ら』を思い出しました。
綾野剛さんの覚醒剤使用後の演技がすごくて…。
ダメ、ゼッタイ。
最後の最後、もうちょっと後日談がほしいなと思っちゃったんですが、
連続モノだからあえてなのかな?
また次巻が楽しみです。
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