呉勝浩さんの『法廷占拠 爆弾2』を読みました。
先日の『爆弾』の続刊です。
前回も書いたんですが、『爆弾』の後ろの方に『電子限定特典』ということで、この『法廷占拠』の最初数ページが入っていました。
そして、読み終わるよりも前に買ってしまいました。
ずるいと思いましたねー(笑)。
前回の主人公? 重要人物である『スズキタゴサク』の裁判が、怪しげな集団に占拠されてしまうという話でした。
スズキタゴサクは被害者・人質と思いきや…でもそうじゃなくて…そしてその先さらに…という感じで、状況が二転三転していきます。
本当にすごい話でした。
そして、今回もまた倖田ちゃん…なんてツイてない子なんだ…いや、ツイてる子なのか…?
前回のラガーさんとか伊勢さんとか、もちろん類家さんも出てきていました。
おもしろくておもしろくて、一気に読んでしまいました。
オープニングで出てきた柴崎、まさかそんな理由で今回の事件を実行していたとは…と、ちょっとぐっときてしまったのは、正直悔しかったです。
やったことの重大さとはあまりにも天秤が釣り合わなすぎますけどね…。
柴崎が送ってきた幼少期は、本当に不幸だったと思います。
さらに、10代のうちに200万円もの借金を背負わされて、誰も大人が助けてくれなくて。
そしてこんなだいそれた計画を実行に移してしまいました。
…でも、新井の電話での第一声が、彼の安否を確かめる言葉だったのが…。
この二人がもうちょっと違う運命だったら良かったのに、と思ってしまいました。
以前読んだ太田愛さんの『未明の砦』を、少し思い出しました。
今回は3つの勢力がタッグを組んで警察と対峙しているように見えて、実はそれぞれが他の勢力をいいように使おうとしている、という感じの構図でした。
柴崎たちは、裏でさらに別のことまでやっていました。
これについては本当に驚きましたねー。
『犯人に告ぐ2』と『犯人に告ぐ3』を混ぜたような展開に、びっくりしてしまいました。
スズキタゴサクも乗せられていた、と思いきや…ちゃんと彼は彼の動きをしたところに、更に驚きです。
そして、最後はあんな風になってしまって…。
まさに『監禁依存症』の浜真千代のようになってしまいました。
いやー、そうきたかー。
これは、続編なかったら怒ってしまうぞ…!
私の中で『【小説版】今後の動向が気になる犯人リスト』的なものがあって、
- 浜真千代(『監禁依存症』)
- 有働さゆり(『連続殺人鬼カエル男』、まだ完結編読んでいない…)
- 蒲生美智留(『嗤う淑女』)
- ワイズマン(『犯人に告ぐ2』)
とか、そのあたりなんですけど、今回めでたくこのリストに『スズキタゴサク』が追加されることになりました。
いやー、さてどうなることやら、楽しみなような怖いような…ですね。
あと、『新井啓一』と聞いて『あらゐけいいち』さんを思い浮かべたのは、私だけじゃないはず…ですよね?
[AD]法廷占拠 爆弾2
コメント