天樹征丸さんの『小説 金田一少年の事件簿 (7) 殺戮のディープブルー』を読みました。
先日の『小説 金田一少年の事件簿 (6) 雷祭殺人事件』の続刊です。
今回の小説はアニメ映画の原作にもなった作品のようですね…。
私は、『金田一少年の事件簿』は大好きなんですが、アニメはタイミングが合わなかったからかほとんど見ていないんです。
今回の『殺戮のディープブルー』の映画も見ていないんですよね。
どうやら結末が違うようなんですが、そう言われると気になる…。
というか、Wikipedia を見たんですが、『殺戮のディープブルー』はアニメ映画と通常アニメ両方あるってことのようです。
小説に近いのは通常アニメ版らしいのですが…。
なんだかよくわからないですね。
にしても、明智さんは本当何でもできるなと改めて思いますね…。
『名探偵コナン』の工藤新一みたいなんですが、『主人公』じゃなくてあくまで『サブキャラ』だから許せる感じがします。
あまりにも完璧に描かれるキャラクターって、あまり好きになれないんですよね…。
(『名探偵コナン』も連載当時はかなり好きだったんですが、映画でコナンが飛行機を操縦したあたりでちょっと…となってしまいました)。
明智さんは、パソコンをハッキングできるレベルで操ることはできるわ、旅客機は操縦できるわ、東大だわ、と。
まったく何なんでしょうね。
バイオリンもフェンシングもプロ級でしょ。けっ。
今回は上海魚人伝説殺人事件の時に出てきていた小龍(シャオロン)が再登場していました。
正直、彼の存在意義って必要かな? なんて思っちゃいましたけど…。
もちろん『今回の小説で』という意味ですけどね。
エアダクトに入る時に入口を破壊したのと、テロリストとの交戦でちょっと活躍してくれたのぐらいでしょうか。
あとはまぁ、中国から毒ガスを運ぶときに『宛名』になったくらいですかね。
まぁそれだけだったとしても、久しぶり(私的には数日ぶりですが)に金田一くんとの掛け合いが見られたのは楽しかったですし、元気にしててよかったなと思います。
沖縄のホテルを占拠したテロリストとの戦いということで、金田一くんがずいぶんアクションをさせられていました。
ここまで大掛かりな感じなのは、なかなかないですね。
アニメで2回も扱われたのも納得って感じです。
ただ、実写にしちゃうといろいろ厳しそうだから、この先もなさそうだなーと思いますね。
「アロワナが映像だった」というのは、昨年ちょっと話題になった『ジンベエザメロボット』を思い出してしまいましたね。
今だと環境映像的なものはあまり珍しくはないという感じですかね。
むしろ、中国の方がかなり先行しているイメージもあります。
しかし、中山七里さんの『こちら空港警察』でもテロリストとの戦いが出てきましたが、だいたいそうやって大義名分を掲げて手下にいろいろやらせる奴って、本当はその大義名分なんかどうでもよくて、結局自分の私利私欲のためにテロリストしている、っていう感じですね…。
実際のテロリストは分からないですが、せいぜい国内で起こるテロ騒ぎなんて大抵こんなもんなんだろうな、っていう印象です。
うっかり洗脳なんかされたら、手足にさせられて散々こき使われて、最後には自滅に追い込まれるって感じですね…。
気をつけなければ。
しかし、今回妙に長いなと思っていたら、後書きにも書いてありましたが上下巻でした。
Kindle だと一続きだったので忘れてました…。
区切りがないから、どこで下巻に移ったのかもわからなかったですねー。
しかし、本当に大作だったなと思います。
やっぱり、金田一くんたちが現場でリアルでがんばっているところと、明智さんが自分のマンションでパープルと会話して彼女の洗脳を解いて事件に貢献するところ、この2つの柱で作られているので、その動と静の切り替わりがなかなかおもしろかったです。
今までの中で一番『命の危機』をリアルに感じた事件だったんじゃないでしょうか。
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