天樹征丸さんの『小説 金田一少年の事件簿 (1) オペラ座館・新たなる殺人』を読みました。
天樹さんの作品は…『金田一少年の事件簿』関係のものはほぼ読んでいると思いますし、名義は違うけど、ドラマ化された『ドクター・ホワイト』もおもしろかったです。
この『オペラ座館・新たなる殺人』は、1994年ですか…。
発売日に買いに行って、その日のうちに全部読んだ記憶があります。
いやー、懐かしい。
探したらまだ本を持っていたので、思わず一緒にぱちりと撮りました。
ここ最近ずっと『金田一少年の事件簿』の漫画版を読み返していました。
金田一少年の事件簿(FILE とか Case とか 短編とか R とか 30th とか…とにかく全部) → 『明智』関連 → 『高遠』関連 → 犯人たちの事件簿 → 明智警部の事件簿 → 探偵学園 Q(急に読みたくなった) → 金田一37歳 まで読んで、仕上げに小説を読もう…と思ったわけです。
でも、いまさら本読むのはだるいな…と思い、探したら…あるんですねー、Kindle。
しかも、1~8の合本版!
普通に購入するよりも2,000円以上おトク!
…ということで、購入してしまいました。
『小説 金田一少年の事件簿』といえば、知っている人は知っている、左の下にあるパラパラ写真が印象的だったと思うんですが、さすがにそれは再現されていませんでした、残念。
ただ、私が以前購入していた小説の次に『文庫版』が出たらしくって、『文庫版のあとがき』も入っていました。
ちょっとだけ得した気分。
小説は、漫画と違って気軽に読み返すことができなかったので、多分それぞれ1回しか読んでないんですよね…。
なので、新鮮な驚きとともに読むことができました。
だって、実に30年ぶりですから。
しかし、黒沢オーナーは本当に波乱万丈の人生でしたね…。
結局、この後に起きるオペラ座館・第三の殺人のときはもう死んでしまっているんですが、そこに出てくる男性も黒沢さんの息子で。
今回は、娘の美歌さんが自殺したっていうのを発端に事件が起こっているわけですよね…。
結局、黒沢オーナーのお子さんはみんな亡くなったっていう感じなんでしょうか…。
にしても、『金田一少年の事件簿』初の事件で、不動高校の面々に自分のホテルで殺人劇をやらかされて。
その後一念発起して劇団を立ち上げてホテルも改装したにもかかわらず、またそこで殺人事件やらかされて。
…散々ですねー…。
その後、ホテルは他の人の手に渡って改装されましたが、それでも『黒沢さんの息子』に起因する事件が起きていますし(II 期)、一番最後はリゾートになっちゃってまた人殺されてるし(37歳)。
でも、『日本で5本の指に入るといわれた演出家』らしいので、お金はいっぱいあったのかなー。
どうなんでしょうね。
一番最初の殺人でのシャンデリアを落としたところについて、鏡を使ったトリックというのは、本編の漫画の『露西亜人形殺人事件』の一番最後、地獄の傀儡師と一緒に犯人を騙すために使ったトリックと同じものですね。
首が出てるか出てないかの違いかな。
鏡を隠すなら鏡をぶちまけろっていうのは、「なるほどな!」と納得です。
あとがきにも書かれていましたが、今回は小説第一弾だということで、「漫画側の読者をいかに小説側にも引っ張ってくるか」みたいな試みがたくさんされていたそうです。
記念すべき事件第1号の続編で小説を作った、というのもそうですね。
私は小説も漫画もあまり違和感なくシームレスな感じで読めますが、小説読まない人は読まないでしょうから、まーなかなか難しい問題なのかもしれません。
にしても、小説の金田一くんは漫画よりも美雪に対して結構ガツガツしてる感じなので、美雪ちゃんの貞操はいつまで守られるんだろう…という不安がありますね…。
剣持警部と初めて出会ったこの島を、もう一度『いつメン』で訪れるというのも、そういえばなんだか感慨深いですねー。
結城先生もいたっていうのはおもしろかったですね。
結城先生の「でも、私は君が大声を出さないと踏んでいたんだよ」から始まる『驚いたときに名探偵は声を出さない』理論、中二病真っ最中だった私の心にブッ刺さって、びっくりしても大声を出さないように訓練していたこともありましたねー(笑)。
小説第1弾、懐かしさとともにとても楽しめました。
まだまだ続くのが嬉しいです。
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