浜崎達也さん、天樹征丸さんの『小説 金田一少年の事件簿 学園七不思議殺人事件』を読みました。
先日の『小説 金田一少年の事件簿 オペラ座館殺人事件』の続刊です。

前回の『オペラ座館殺人事件』と同様、本編漫画の『学園七不思議殺人事件』をノベライズした作品でした。
相変わらず「誰得…」と思うところもありましたが、私はとても楽しめました。
漫画と小説との違いは今回も結構それなりにありました。
例えば、桜樹先輩が登場するところでパンツ見せる描写がなくなっていました(『オペラ座館』のときの美雪のパンツもなかった…)。
尾上くんが吊るされている木の隣の木は、原作だと『卍(まんじ)』だったんですが、小説だと『十字架』になっていました。
あと、最後事件が解決した後に病院に美雪のお見舞いに行くところで、美雪が着替えているシーンにちょうどかち合っちゃうっていう描写もなくなっていました。
それがページの都合なのか、今のこういうご時世だからなのかはわかりませんが、「あぁ、ここ違うな」って思いながら読むのも楽しかったです。
にしても、真壁先輩、すっげー嫌なヤツですねー。
『犯人たちの事件簿』でも描いてありましたが、いろーんな人から嫌われていて、それはそれでおもしろかったですね。
『37歳』でも真壁先輩が結構出てきますが、このころから比べたらずいぶんマイルドでいい人になったなっていう感じです。
人間、変わる時には変わるもんだ。
『タワマン』のときは白金署所属の設定でしたが、『37歳ガイドブック』を見るとどうやら『キャリア組』ではないようですね。
事件が終わったときに金田一くんを呑みに誘うあたりが、なんだかちょっとうれしくなっちゃいましたけど。
まー、この高3のときは本当に鼻持ちならないやつでした。
しかし、今回の犯人である『放課後の魔術師』、無差別殺人的でしたから、正直同情の余地は一切ないですね。
こんな理由で人殺しちゃって…しかも若い子たちばかり。
しかも、結局は本人も最後死んじゃってるわけですからね…。
小説内にも出てきましたが、青山ちひろの件が起きてしまったときに、さっさと警察に言っておけば大した罪にもならなかったはずですよねー。
なんでできなかったかなーって…やっぱりバレるのが怖かったんですかね。
埋めた死体とか、バレるかなぁ…?
本当に小心者だったということなんでしょうね。
私もかなりの小心者なのでわかるような気もしますが…。
まー、今までの遺体は隠してきてそれで見つかっていないので、それを『成功体験』として青山ちひろのときも…という感じなんですかね。
他の研究員から重責を押し付けられて、ずっと苦しんでいたのはかわいそうだとは思います。
でも、やったことの重みからしてみると、やっぱり身勝手な犯罪だったと言わざるを得ないです。
この小説シリーズは、この2冊しか出てないみたいですね。
残念なような。
いっそのこと、初期のものは全部ノベライズしちゃえばいいのに。
私は買いますよー。
前回の表紙は、本編漫画1巻のイラストで、今回は4巻のイラストでした。
配置や背景を変えると、随分雰囲気が変わるんですね。
内容にはまったく関係ないんですが。
『学園七不思議』も『オペラ座館』も、どちらも Kindle の読み上げの機能で聞いていたんですが、読み上げが何度も何度も止まりました。
何が悪いんですかねー。
先日読んだ『上海魚人伝説殺人事件』なんかも何度も止まりましたが、そっちのシリーズはもう昔の小説だし、止まっちゃうのも仕方ないのかなとも思うんですが。

今回の小説は2022年発売なので昔のじゃないですし、なんでこんなに止まるんだろう…。
「挿絵が多いからなのかな?」とも思ったんですが、『本好きの下剋上』とかはほぼに止まらないですからね。

何が原因なのかはイマイチわかりませんでした。
久しぶりに『少年』ワールドを堪能できて楽しかったです。
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