横溝正史さんの『大迷宮』を読みました。
横溝さんの小説は『仮面城』以来です。

「金田一耕助」シリーズ全28巻もラストスパートです。
今回の『大迷宮』が22巻目でした。
前回読んだのは『仮面城』ですが、シリーズ的には『大迷宮』の直前の巻は『真説 金田一耕助』です。
これ、安かったから直接買っちゃって先に読んじゃったんですよね。
(他は Kindle Unlimited で借りています)

やはり今回もジュブナイルものでした。
そして、『黄金の指紋』でも出てきた『怪獣男爵』が登場します。

どうやら『黄金の指紋』よりも前の話らしく、『怪獣男爵』(未読) →『大迷宮』(今回)→『黄金の指紋』という順番とのこと。
…だったら、その順番に収録してくれんかね…。
さらにさらに、今回の目玉はなんといっても双子ではなく『三つ子』です。
最初に『鏡三』が出てきて、次に『剣太郎』が出てきたので、「うわ、三つ子か!」となりました。
残りの一人は『珠次郎』です。
剣・珠・鏡の三種の神器から取られているらしく、なかなかすごいお名前ですね。
しかも、三つ子の一人ひとりの体に『鍵』が埋め込まれていて、それで財宝への扉が解錠できるようになっている、と。
これ、結構残酷ですよね…。
本人たちはこれについての事情をまったく聞かされていませんし。
実際に、鍵が入っていた『おでき』が痛くなっちゃっていますしね。
横溝先生の話で、以前読んだ『迷宮の扉』、これにちょっと似ているなと感じました。

タイトルもちょっと似ていて、しかもこちらは双子、元『シャム双生児』が出る話でした。
今回は三つ子でしたし『シャム』ではありませんでした。
さらに『迷宮の扉』のときとは違って、3人とも生きていました。
ですが、やっぱり似た話だな、と思いました。
主人公はこの三つ子ではなく、立花滋という少年です。
彼が、彼の家の近くにできたサーカスを見に行くところから、物語が始まります。
その後、親戚のお兄さんに誘われて軽井沢に行き、大雨で迷い込んだ洋館で、サーカスで見たブランコ乗りの少年・鏡三とそっくりな子を見つけます。
そして、朝起きたら館の中がもぬけの殻になっていた…という、摩訶不思議な話です。
それにもちゃんと理由があって、そしていつも通り金田一さんがちゃんと出てきます。
一晩で煙のように家具や調度品がなくなってしまった理由は、同じようなロケーションにレイアウトが同じ洋館が3軒建てられていて、気を失った隙に移動させられていた、というもの。
その洋館は地下でつながっているので、金田一さんとともにその地下迷路へと踏み込む…と。
…いやいや、こんな少年は連れて行ったらダメでしょー。
サーカス団に洋館に気球に暗号、三つ子に一つずつ隠された鍵。
どれも大冒険を思わせるワクワクした小説となっていました。
金田一耕助という安定した名探偵も登場して、読者の少年少女たちと同年代の男の子が活躍するお話です。
…幼い頃にこんな小説を読んだら、本が好きになるだろうなーと思いました。
いいですねー。
Kindle Unlimited で読みました。
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