綾辻行人さんの『人形館の殺人』を読みました。
先日の『迷路館の殺人』の続刊です。

迷路館の殺人
綾辻行人さんの『迷路館の殺人』を読みました。先日の『水車館の殺人』の続刊です。いやー、最後の最後でくるっとひっくり返りましたね!見事に騙されました…。ずるいと思っちゃいます…。でも正直、まぁそこはどちらかと言うと付属的な部分でしたからいいと...
最後まで読んでびっくりしました。
何という異色作…。
確かに、シリーズものの小説じゃないと、こういう手は使えないですね。
ものすごく感心してしまいました。
にしても、主人公(ですよね?)の島田さんもほぼ出てこず。
結局のところ、館も中村青司の作品ではなく、本当に何から何まで異色な感じでした。
しかも結局、…『精神異常者』と呼ぶと叱られてしまうかもしれないですが、そういう感じの人が作り出した妄想だったという…。
かなりの禁じ手ですよね。
館自体にも隠し通路もなく、仕掛けもなく。
それでいて異様な雰囲気を醸し出していて、なかなかおもしろい話でした。
でもまぁ、小さなときに自分の過ちで大惨事を引き起こしてしまって。
もちろん彼のせいじゃないという結論は出てるっぽいですけど、でもその後の出来事は彼のせいだと言っても過言ではないですから。
心に大きな傷を負ってしまって、かわいそうだなとは思いました。
それに、お友達の心がすごく広いなって。
それでも、友人として付き合い続けてくれてたんだなってという感じですね。
…でも、それも妄想、なんでしょうか?
そのあたりはちょっとよくわからなかったような…。
まぁ、シリーズ内で一回こういう手を使われてしまったので、もう同じような手は使えないだろう…とは思いますね。
もちろんおもしろかったですけど、ちょっと肩透かしだったなっていう感は否めないですので…。
やっぱり、ガッツリ島田さんが活躍してくれる話を読みたいなと思ってしまいますが、どうでしょうか?
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