カエルの小指 a murder of crows

読んだ本

道尾秀介さんの『カエルの小指 a murder of crows』を読みました。
道尾さんの小説は『いけないII』以来です。

いけない II
道尾秀介さんの『いけない II』を読みました。道尾さんの小説は『いけない』以来です。 前回の『いけない』と同じような趣旨の小説です。表示された絵が、物語の真相だったり恐ろしい気づきを与えてくれたりします。今回は4つの短編が入っていました。

この小説は、『カラスの親指 by rule of CROW’s thumb』の続編です。
『カラスの親指』は2年ほど前に読んでいました。
映画は見ていないんですが、阿部寛さん主演だったことは知っていたので、今回もそのキャストで想像しながら読んでいました。

サブタイトルの『a murder of crows』、『カラスの群れ』という意味のようです。
murder って『殺人』なのに、こんな意味になるのかー。
知りませんでした…習ったかな…?
「日本の物の単位は分かりにくい」と、先日息子が音読した国語の教科書に書いてありましたが、『a murder of crows』だってずいぶん分かりにくいと思いました。
怒っても仕方ないことですが。

前回の『カラスの親指』ですが、ちょっとほんのりとしか覚えていませんでした…。
でも、十分楽しめて良かったと思います。
途中までずっと、キョウはタケさんの子供だと思っていたので、見事に騙されました。
まぁ、肉体関係がなきゃ子どもはできませんよね…。
『本当の父親』も、悪い人ではなかったみたいなので良かったなと思いました。

しかし、キョウのためを思って彼女を騙そうとしていたタケさんたちを、さらに騙そうとしていたキョウ。
本当にすごいですねー。
やっぱり、第一印象通り頭がいい子なんでしょうね。
なかなかここまでの計画は立てられないと思ったし、犯人の役をしてくれていた役者さんもうっかり殺されなくて本当に良かったです。
ちょっと間違っていたら大惨事でした。
そして、お金はちゃんと取り戻せたみたいだから、それも良かったですね。

キョウのお母さんに関しては、本当私もすっかり騙されていました。
最後の最後で本当にびっくりしてしまいました。
でも、亡くなってないんだったら、本当に良かったです。
医学的なことはわからないですが、何かきっかけがあったら戻るかもしれないし、それこそ『本当の父親』とのことが何かいい作用を起こして、目覚めるきっかけになってくれるかもしれないですね。
このあとに希望が持てるような内容でなんだか心が温まりました。
本当に良かったです。

今回、ナレーションの声がなんだかとっても阿部寛さんっぽくて、すごくマッチしていて良かったです!
上手でしたねー、本当。
あとは、まひろのほのかな恋はどうなったのか? とか、テツが自分のおじいちゃんについて何か気づいてしまったことはあったのか? とか、いろいろ気になるところはあります。
Bluetooth の接続の件、本当に驚きました。
なるほどなー、画面クリックの課題さえクリアできれば、こんな方法もあるんですねー。
でも、これできるの、貫太郎か金田一くんくらいじゃないですか…?
まぁ、その方が道義的にいいでしょうけど。

とりあえずは大団円ぽくてよかったです。
タケさん相変わらず一人だなー。
いい人なんですけどねー。
もったいない。

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さちこ

40代2児の母。2011年からフリーランスやってます。東京の東の方在住。
第一子が発達グレー男児で、彼が将来彼の妹に迷惑かけずに生きていけるよう、日々奮闘中です。

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